すくすくモスクワ

ロシアで子育て、やってます。

戦勝記念日に感じた清々しさと、切なさと。

もー、すごく寒い戦勝記念日でした。
例年、気象操作をしてこの日は
必ず快晴!と聞いていたので
期待していたのですが。
参考) 戦勝記念日がいつも好天なわけ 

晴れにすることができなくて、
誰かが叱られていたり(完璧にオブラートに包んだ)
したんじゃないかとちょっと心配になる。

我が家は赤の広場で行われる式典を
テレビでのんびり見たあとに、
公道を走り抜ける戦車を見るために
街へと繰り出しました。  が、クラスノプレスネンスカヤ駅に行き
戦車が通るはずの大通りを見ると
清掃車の連隊が走っている…。
(戦車がアスファルトを削るんですかね。
何台もの清掃車が連なって走っていました)
動き出すのが一足遅く、
戦車は通り過ぎたあとでした。

けれど、何とかひと目みたくて
戦車が引き上げていったのであろう
場所に最も近い地下鉄駅、
パレジャエフスカヤに行ったのですが
着く頃には寒さで完全に戦意喪失w
МЦК(モスクワ中央環状線)、バス、
地下鉄と息子が大好きな公共交通機関を
乗り継ぐ旅をして帰ってきたのでした。

モスクワで、はじめての戦勝記念日。

見ていてなんだか、
清々しくて気持ちよかったんです。
この気持はどこからくるんだろうなぁ、
ファシズムに勝ったという日本人も
納得できる正義がそこにあるから?
人々の中にあるのが(敗戦が生む)憎悪ではなく
誇らしさであるのを見てとれるから?とか
上手く言語化できなかったのですが
この方のツイートを見てあああ!と
すごく腑に落ちるものがありました。

ロシア人が誇っているのは、
ドイツ人やドイツという国に勝ったという
栄光ではなく、ファシストやファシズムに
勝ったという栄光。
だからこそ、(私の目には)自国の偉大さに
驕っているようにも、自分たちが民族として
他の民族より秀でているとアピールしている
ようにも映らなくて清々しさを感じたのか、と。

赤の広場での式典のあとは
一般の人々による行進が行われます。
写真はhttps://www.vesti.ru/doc.html?id=2886037から
xw_1403202

これは「不滅の連隊」 と呼ばれていて、
参考)モスクワで追悼イベント「不滅の連隊」が行われる
参加する人は戦争で亡くなった人の
写真をプラカード状にしたものを手に歩くというもの。
プーチン大統領も父親の写真を手に参加したそう。

昨日は地下鉄でも道でも、プラカードを
手にした人を何人も何人も見かけました。
それで思い出したのは、第二次大戦中に
硫黄島で亡くなった、祖父の兄のこと。
写真でしか知らないけれど、
祖父とそっくりの顔をした人。
遺骨なんてもちろん帰ってこなくて、
箱に入れられた石だけ渡されたんだよ、と
何度も祖母に聞かされた人のこと。

プラカードを手にする人たちを見て、
私はこれまでの強さで祖父のことを
思ったことがこれまでにあったかな…と
複雑な気持ちになりました。

英雄視したいのか?と言われれば
全くそうではなく、ただ、
もっともっと身近に感じておくべき
存在だったんじゃないかな、という
ちょっと切ない気持ち。


息子が先週金曜日に幼稚園から
持って帰ってきたぬり絵。
何かのスキマ時間にやったのか、塗りかけ。
IMG_8319
右下についているのが「ゲオルギーリボン」です。

昨日Cinnabonでシナモンロール買ったら
本物のリボンをくれて、ずっと欲しがっていた
息子は大喜びしていたのですが、 帰りのバスの中で紛失。 
悲しみを今朝まで引きずって、
「げろるりーリボン(言えてない)
欲しいんだよぉ~。なくなっちゃった~。
○○くんは、りぇんとちか(ロシア語では 
Георгиевская ленточкаと言う)が
欲しいんだよぉ~」と散々泣いて
幼稚園に行きました。 

幼稚園で夫と分かれるとき、
「失くしちゃった、ってロシア語で
何ていうの?」と聞いてから行ったそうで、
誰かにこの悲しみを話したい、
というその気持ちがいじらしいw 
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