すくすくモスクワ

ロシアで子育て、やってます。

新潟産日本酒のロシア進出をお手伝いしてきた!@大使館&エクスポ

先週は、新潟の蔵元で社長を
やっている友達がモスクワで行われる
大使館イベントとフードエクスポに
出展するということで
お手伝いをしてきました!

酒の国ロシアですが、日本酒はまだマイナー。
日本が誇る米どころ、新潟の日本酒を
ロシアに広めようじゃないか!と気合を
入れて自称看板娘やってきましたよ!



目次

1.米どころ新潟の日本酒だよ!
2.だからウォッカじゃないってば
3.試飲コミュニケーションから見るロシア人
4.おわりに
 

米どころ新潟の日本酒だよ!


今回モスクワに来たのは、新潟の
今代司酒造頚城酒造中川酒造
市島酒造北雪酒造のお酒。
IMG_5454

ボトルが美しいねーと
写真を撮る方も多くいました。
確かにエクスポで並べられていた
他国のワイン、コニャックなどの
ボトルと比較すると色、形の
バリエーションが豊富。

友達が社長をやっている今代司酒造の
「錦鯉」というお酒もボトルデザインが
秀逸で、お祝いの贈り物などにぴったり。
お酒のスペックは非公開なのですが、
色々試飲した上で「これが1番好き」と
言うお客さんも多かったです。

私、若い頃飲みすぎて身体壊したので
お酒はもう一滴も飲まないのですが、
いいお酒は匂いで分かる!
いい~匂いしますよおー!(宣伝)
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だからウォッカじゃないってば


やはり、日本酒は透明なので
ウォッカと間違えやすいんですね。

出展期間中、何回「Водка, да?」
(ウォッカでしょ?)と聞かれたことか。
「いやこれ、酒。どっちかっていうと
米で作ったワインだよ。ウォッカ違う」と
説明するんですが1杯飲んでまた
「Водка, да?」…違う違う!

そもそも、試飲がウォッカ飲みですからね。
一気にカーン!と飲む。

大使館で行われたイベントは
レストラン経営者や食材業者など
招待客のみ入れるものだったので
みなさん日本食材のことはよくご存知で。
ワイン同様、においをかいでから
口当たりを楽しみながら少しづつ
飲んでくれたのですが、誰でも入れる
エクスポではみなさんほぼウォッカ飲みです。

「1番度数の高いお酒はどれ?」と
聞いてくる人も多かったです。
18.5度が1番高い、と答えると
解せないといった顔をして
カーン!と一気に飲み干し
「Это водка, да?」
(これウォッカだよね?)
だーかーらー!w

「これ度数どのくらい?」と聞かれて
「Это пятнадцать градусов.」
(15度だよ)と答えると
「Аа ?? Пятьдесят градусов, да?」
(は?50度でしょ?)と言われたり。
私のロシア語が間違えてるみたいな返しやめてw

まあそんな感じでアルコール度数の
高いお酒が多いロシア、辛口のお酒が
好まれるのかなと想像していましたが、
実際には口当たりの柔らかいお酒、梅酒や
ゆず酒が人気でした。(40度のウォッカに
比べれば15度の日本酒はただでさえ
口当たりまろやかですかね?w)


試飲コミュニケーションから見るロシア人


日本酒に興味がありそうなお客さんには
試飲を勧めるわけです。今回は、
「ロシア人に日本酒を知ってもらう」という
裏ミッションもあったのでどんどん勧めます。

そこで活躍したフレーズが、息子が幼稚園で
覚えてきた「Попробуйте」(試してみて)!
そばの実のおかゆとか、食べ慣れないものが
給食で出ると先生に言われるのでしょう。
夕食時、私が嫌いなトマトを食べないでいると
口元に持ってきて「ぱぷろーぶぃっち!」と
食べることを迫ってくるんです。
ママね、トマトはどうしても無理なんだ。。

この「ぱぷろーぶぃっち!」、
なぜか私の中で英語の「Probably」と
ごっちゃになって発音が分からなくなる
単語だったので、毎朝出かける前に息子に
「試して、って何て言うんだっけ?」と
聞いてから出かけていましたw

展示会中に何回「Попробуйте」って
言ったか分からないのですが、
返ってくる反応がほぼ2パターンに
分けられて本当に興味深かった。

「試してみて!」に返ってくる言葉は
ほぼ100%、OKとかLet'sを意味する
「Давайте」(ダヴァイチェ)です。

パターンA:ノリノリで試飲。
瞬時にイエスと回答するパターン。
「Давайте」のヴァにアクセントが付く。
日本語にすると「飲んでみたい!」とか
「ちょうだい!」とかそんな。

パターンB:渋々(と見せかけて)試飲。
すぐに回答せず無表情or一度は首を横に振る。
「そんなに勧めてくるなら飲んでみるか」
という風を装うパターン。
「Давайте」のにアクセントが付く。
日本語にすると「まー飲んでみるか」
「んーそんな興味ないけど」とかそんな。

もう、圧倒的に男性はパターンBですw
首を捻りながら眉を少し上げ、
「そんなに言うんなら…」と手を出す。
1人や2人の話じゃないんですよ。
10人来たら8人はこのパターンですよ。
これは何?遠慮?それとも
試飲がちょっと恥ずかしいの…?


ねぇねぇねえ?

ねぇ?


なんて、、、


なんて愛おしい国民性なんですか!!?


気が乗ってなさそうなその反応を見て
最初の方こそ「日本酒はあんまり
人気ないのかな~」と思っていましたが
最後の方は「けど飲むんでしょ~このこのっ!」
と、愛おしい気持ちでいっぱいにw

各国のエクスポに参加している友達も
「特徴的だよね~」と言っていたので
ロシア人特有の反応と思われ。
ああ、なんかロシアっていいなと思う
新たな一面が見られたのも今回の
収穫でありました!


おわりに


いやあ久しぶりに「仕事」して、
本当に楽しかった。
誰かと何かするって楽しいなー!
接客自体も好きだし、日本から来た
酒屋さんや米農家さんをはじめ、
在露日本人の方にも多く会えました。

今回は日本食材を外に広めるという
ことをやってきたわけですが、
最後にある米農家さんからいただいた
「日本文化の伝承者としても
がんばっていってください」という言葉が
すごく心に残っています。

そうか、私は伝承者なんだ、って。
地域の特産品を育てていなくても、
伝統工芸品を作っていなくても、
息子に日本食を作って食べさせる、
お正月飾りを飾る、雛人形を飾る、
その一つひとつがすでに、文化の伝承を
しているってことなんだなあと
なんだか目が覚める思いがしたんです。

ロシアに住み、日本文化への
アクセスが限られる中で、親として、
伝承者として何ができるか、ということに
常に自覚的でありたいなあと思います。


いまこう書いていて、そういえば今年は
節分をスルーしたことに気付きました…w
豆、買ってこようねw
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